当社では、2011年度から既存マンションの1室をリノベーションした「エコノア」シリーズを展開しています。既存住宅を活用し、機能・性能・価値を向上させて販売する、環境配慮型の分譲住宅です。優良なリノベーション住宅の証である「R1住宅適合状況報告書」を発行するなど、西鉄ブランドならではの“安心感”も魅力のマンションです。
環境負荷が少ないエコノアシリーズを通して、住宅資源の有効活用および住宅の長寿命化を推進してまいります。
当社では、戸建住宅において、注文住宅・分譲住宅全戸に長期優良住宅の認定を取得しています。
長期優良住宅は、長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられた優良な住宅です。
また、一部には太陽光発電システムやエネファームを搭載した住宅やZEH(※1)認証を取得した住宅も提供しています。
今後もお客さまに安心・高品質でエコなお住まいの提供を目指します。
※1 『ZEH』(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス) 外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設 備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギー を実現した上で、再生可能エネルギー等を導入することにより、年間の一 次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅をさします。
当社グループは廃棄物の適正処理に努めています。
西鉄本社では廃棄物を「機密文書」「コピー用紙」「新聞紙」「その他の紙類」「ペットボトル」「ダンボール」「可燃ゴミ」「不燃ゴミ」の8種類に分別しています。各フロアに分別ボックスを設置し、徹底した分別を行うことで資源の有効利用に寄与しています。

当社では点検・整備・修理を繰り返しながら鉄道およびバスの車両を使用しています。鉄道車両は約50~60年間、一般路線バス車両は最長で25年間、高速バス車両は12年間使用し、役目を終えた車両は解体してリサイクルし資源の有効活用につなげています。
◆車両リサイクル台数
2015年度 |
2016年度 |
2017年度 |
2018年度 |
2019年度 |
2020年度 |
2021年度 |
2022年度 |
2023年度 |
|
バス車両 |
98台 |
171台 |
146台 |
158台 |
85台 |
173台 |
77台 |
37台 |
66台 |
鉄道車両 |
12両 |
12両 |
22両 |
1両 |
11両 |
- |
4両 |
14両 |
6両 |
当社商業施設(ソラリアプラザ、ソラリアステージ、レイリア大橋、エマックス・クルメ、チャチャタウン小倉)では、2023年12月1日より衣料品回収ボックス「PASSTO(パスト)」を導入しました。
パストは、不要品を回収し、最適な使い道を選別、不要品を再活躍させる「リユース・リサイクル」の仕組みで、回収された衣料品や雑貨は仕分けされたのち、約1割は国内でリユースされる他、約8割は海外へ輸出されています。
身近な商業施設にボックスを設置することで、地域の方々が気軽に利用でき、不用品・ごみ等の減量につなぐことができる衣料品の回収の取り組みを通じて、今後も資源の再利用、CO2の削減に寄与し、SDGsの目標達成にも貢献してまいります。

ソラリアプラザ設置「PASSTO」
都市開発事業本部(本社、ソラリアプラザ、ソラリアステージ、レイリア大橋)が一体となり、支援団体ボナペティと連携して、「フードドライブ」の取り組みを実施しています。
家庭などで消費しきれない食材を集め福祉団体やフードバンクなどに寄付し、支援を必要とする施設・家庭などに提供します。
この取り組みを通じて、食品ロスの削減に寄与することにより、SDGsの目標達成にも貢献してまいります。

(株)西鉄グリーン土木は、福岡県より大濠公園・西公園の管理業務を受託しています。園内の落ち葉からつくるリサイクル堆肥を活用した土づくりにより、土壌劣化や生物多様性の低下等につながる恐れのある化学肥料の使用低減を推進し、環境への負荷低減に取り組んでいます。

(株)西鉄ホテルズのレストランや宴席では、案内POPの設置等を通して、お客さまへご協力をいただきながら食品ロスの削減に取り組んでいます。
また、西鉄グランドホテルの食品残渣は養豚飼料に、ソラリア西鉄ホテル福岡の食品残渣は堆肥にリサイクルしており、堆肥は米や野菜作りの有機肥料として使用され、食品資源の循環リサイクルを生み出しています。
株)西鉄ステーションサービスが運営する「ローソン西鉄福岡天神駅店」「ローソン西鉄福岡天神駅改札内店」では、食品廃棄物の発生抑制と再生利用に取り組んでいます。品揃えと発注数を適正化することによりムダな廃棄を抑制しています。また、消費期限の短い中食品等については売れ残り商品を削減する値引き販売を実施し、できるだけ廃棄物にならないよう管理しています。
廃棄せざるを得なくなった食品については、西鉄ビルマネージメント(株)に委託し食品廃棄物の飼料化、肥料化に取り組んでいます。

2024年6月よりスピナラソリエ高見、スピナマート大手町において、「フードドライブ」を開始いたしました。ひとりも取り残さないレジリエンスな街づくりを実現すべく、日本民間公益活動連携機構(JANPIA)、一般社団法人全国フードバンク推進協議会、特定非営利活動法人フードバンク北九州ライフアゲインと共に「産官民連携」でフードドライブを推進してまいります。
※フードドライブとは、家庭で余っている食品を持ち寄り、フードバンク団体などを通じて、社会福祉施設や子ども食堂などに寄付する活動のこと

スピナマート大手町店の取り組み
(株)西鉄ストアでは店頭、敷地内において様々なリサイクル品の回収を行っております。使用済み食品トレー、ペットボトル、アルミ缶・瓶、蛍光灯、牛乳パック、段ボール・古紙等(一部店舗を除く)を回収し、循環型社会の実現の推進に努めて参ります。
(株)西鉄ストア「あんくる夢市場 弥生が丘店」では、2013年9月より古紙回収システム「G‐box」を導入しています。
古新聞、雑誌などを店舗の計測器に投入するとポイントが貯まり、買い物券などと交換できるほか、ポイントとともにCO2削減量が表示されるシステムです。

㈱スピナでは、2023年7月よりSDGsの取り組みの一般として、全社で古紙回収リサイクルを実施しています。これまで廃棄処分されていた古紙を本社および各事業所で「一般オフィス古紙・雑誌」「シュレッダー紙」「段ボール」「新聞」の4種類に分別し、社内連絡便を活用して回収、自社でリサイクル業者へ搬入しています。今後も資源の有効活用に貢献していきます。
- 拡大
- 4種類に分別
- 拡大
- 自社で回収・搬入
●自動車リサイクル(ASR再資源化事業)
九州メタル産業(株)では、自動車メーカーよりASR※再資源化事業者として認定を受け、2012年10月1日より事業を開始しました。これまで行っていた廃自動車リサイクル事業(破砕業務等)を発展させ、ASRに含まれる金属類のほぼ全てを回収し、製品・再資源化するなど、国内でも屈指の高度な選別技術を確立しています。
また、ASRから金属類を回収した後のダストはセメント会社で燃料やセメント原料として全量使用されており、取り扱う廃自動車は100%リサイクルされています。
※ASR(Automobile Shredder Residue)・・・使用済み自動車を破砕し金属類を回収した後に残る廃棄物(シュレッダーダスト)
●家電リサイクル
2001年に「特定家電用機器再資源化法(家電リサイクル法)」が制定され、テレビ・エアコン・冷蔵庫・洗濯機の4品目についてはリサイクルが義務付けられています。九州メタル産業㈱では、制定当初から廃家電の「指定引取場所」「二次物流」「再商品化施設」の認定を受け、引取・運搬を行っています。特にテレビ・エアコン・洗濯機については九州北部・山口地域の廃家電を手解体処理と分別作業によってリサイクル処理し、徹底したリサイクルに取り組んでいます。
今後も技術力を駆使し、地域の環境負荷低減に貢献してまいります
●レジ袋削減の取り組み(ストア事業)
㈱西鉄ストア全店舗では、2020年7月1日より、政府の取り組みに沿って、全店舗でレジ袋有料化を実施しています。実施から4年が経過し、2023年度のレジ袋辞退率は80.9%となり、プラスチック廃棄物の削減に貢献しています。
引き続き、マイバック持参を呼びかける啓発活動(店頭ポスター・声掛け)等も継続し、レジ袋辞退率を上げ、環境保全等の取り組みを継続してまいります。
●プラスチック製品の見直し(ストア事業)
㈱西鉄ストアでは、2022年8月から全店舗のレジで配布するスプーンおよびフォークの見直しを行い、プラスチック製品から木製へと変更いたしました。今後もプラスチック製品等の削減を推進し、海洋プラスチックごみ問題への対策をはじめ、石油資源の節約やCO2排出量の削減に貢献できるよう努めてまいります。
●プラスチック製品の見直し(フード事業)
㈱西鉄ストアでは、2021年5月から、運営するマリンワールド内のレストランで使用するストローをプラスチック製品から紙製へ、マドラーをプラスチック製品から木製へとそれぞれ変更いたしました。また、同様に運営するマリンワールド内のレストラン、博多やりうどん全店において、お持ち帰り用のレジ袋を環境に配慮した「バイオマスレジ袋(バイオマス原料25%使用)」に変更いたしました。今後もプラスチック製品等の削減を推進し、海洋プラスチックごみ問題への対策をはじめ、石油資源の節約やCO2排出量の削減に貢献できるよう努めてまいります。
●レジ袋削減の取り組み
㈱インキューブ西鉄では、2020年7月1日より、政府の取り組みに沿って、レジ袋の有料化を実施しています。レジ袋辞退率は開始より毎月約90%となっており、プラスチック廃棄物の削減に貢献しています。また、2024年8月よりRePET'S(ペットボトルから生まれる新しい素材)を使用した資材を一部導入することでCO2排出量の削減等が期待できます。引き続き、マイバック持参を呼びかける啓発活動(店頭POP・声掛け)等も継続し、レジ袋辞退率を上げ、環境保全等の取り組みを継続していまります。
鉄道の変電所や建築物の高圧受変電設備、照明器具の安定器などの絶縁材として使用されていたPCB(ポリ塩化ビフェニル)廃棄物について、高濃度PCB廃棄物(コンデンサ・変圧器)は法定期限(2023年3月)までに処理を完了しました。
低濃度PCB廃棄物については、2016年度(PCB特措法改正年度)から無害化処理を開始し、法定期限(2027年3月)までに計画的に処理を進めています。
車両整備課では、一般廃棄物、産業廃棄物、特別産業廃棄物の排出量を管理しています。その中でも産業廃棄物及び特別産業廃棄物に関してはマニフェストを作成し、廃棄物の運搬、中間処理、最終処分に至るまでを管理することで、不適切な処理による環境汚染、不法投棄等を未然に防止しています。また、廃棄物を金属、ガラス、蛍光灯等に細かく分類し、リサイクル可能な資源として業者に搬出しています。
廃油等の適正管理及び漏洩の防止

廃棄物置場

廃棄物の分別収集

廃棄物の分別収集

◆環境法令への対応
車両整備課が該当する主な法律には以下のものがあります。
- 環境基本法
- 循環型社会形成推進基本法
- 大気汚染防止法
- 振動規制法
- 騒音規制法
- 水質汚濁防止法
- 浄化槽法
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律
- 特定家庭用機器再商品化法
- フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律
- 消防法
- 危険物の規制に関する政令
- 悪臭防止法
- 特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律(PRTR法)
- 粉じん障害防止規則
- 有機溶剤中毒予防規則 等
九州メタル産業(株)は『令和元年度 北九州市産業廃棄物排出事業者・処理業者認定制度』における、北九州市の認定処理業者として2020年8月に認定されました。この制度は、産業廃棄物の減量・リサイクル・適正処理について特に顕著な取り組みを行い、優れた実績を上げている排出事業者と処理業者の双方を選定し、事業者表彰や認定業者の称号付与、取り組みのPR・周知等により推奨を図る認定制度です。
当社は、2005年以来、継続して認定を受けております。
これからも持続可能な資源循環を実現する企業として、地球環境の保全に積極的に取り組んでまいります。

西鉄運輸㈱では、家電リサイクル法に基づき一般消費者や企業から排出される家電品(エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機)を認定事業者として収集・運搬することで、資源循環型社会の実現をサポートしています。また、有害物質とされるPCB(ポリ塩化ビフェニル)廃棄物の収集運搬許可を取得し、環境省のガイドラインに基づきPCB処理施設へ安全な運搬を行なっています。
その他、オフィスから排出される廃棄書類(機密文書)や飲食店から排出される廃棄瓶の再資源化を目的とした回収業務なども手掛けており、これからもトラック輸送会社として機動力を活かし環境保全・循環型社会実現に貢献してまいります。