生物多様性保全に向けた取り組み

環境に配慮した住宅開発(ABINC認証取得)

福岡市中央区桜坂の分譲マンション「ザ・パークハウス桜坂サンリヤン」は、九州で初めて生物多様性に関する外部機関認証「いきもの共生事業認証(ABINC認証)集合住宅版」(※1)を取得して開発を行ったプロジェクトです。土地の取得から2年間の期間を活用し13,000㎡超の敷地において生物調査および樹木検査を実施しました。

その結果、シジュウカラなどの鳥類やヤマトシジミ、アオスジアゲハなどの昆虫類や樹齢約100年のクスノキを中心として南公園のスダジイ群落に類する常緑広葉樹林を確認しました。これらの貴重な自然環境を保持するため、隣接する南公園の森から連続する計画地内の自然林を1,600㎡以上保存したうえで新たに樹木を植え、再生した緑地を含めて敷地の40%以上となる緑地率を確保して、豊かな都市環境を形成しています。生物多様性に配慮した維持管理を行い、環境教育実施等のコミュニケーション活動に活用していきます。

 

  1. ABINC認証(一般社団法人いきもの共生事業推進協議会)
    自然や地域、共同体と共生した土地利用に取り組みやすい世界の実現への貢献を目的に企業における生物多様性に配慮した緑地づくりや管理・利用などの取り組みを第三者評価・認証するもの

環境に配慮した住宅開発(SEGES認定)

福岡市東区香椎照葉の分譲マンション「照葉ザ・タワー」は「3,000㎡以上の広大な緑地を設置し、かつ社会・環境へ貢献する緑地を設置した計画」として、社会・環境貢献緑地評価システム SEGESの「つくる緑」(※2)を取得して開発を行ったプロジェクトです。
敷地北側には自然植生であるタブノキの林、南側には落葉広葉樹の林(里山林)を整備し、地域の自然に配慮した環境づくりを行っています。
また、緑豊かな公開空地には「地域とのつながり」をテーマに、周辺の緑地・水辺を活用した環境活動にご利用いただける地域交流施設を設置するなど、入居者だけなく地域に開かれ、社会性に富んだ緑地を整備しました。
今後、緑地は生物多様性に配慮した維持管理を行うとともに、入居者および地域の方々にとって、自然と触れ合える、自然を学べる場として活用していきます。
 

※2 社会・環境貢献緑地評価システム SEGES(公益財団法人 都市緑化機構)
企業等によって創出された良好な緑地と日頃の活動、取り組みを社会・環境に貢献している、良好に維持されている緑地であると第三者評価・認定するもの

(株)海の中道海洋生態科学館 (希少淡水生物生息域外保全)

㈱海の中道海洋生態科学館(マリンワールド海の中道)では、環境の変化などにより自然界では少なくなってしまった淡水生物を、本来の生息域以外で守る活動をしています。ニッポンバラタナゴやハカタスジシマドジョウなどの希少淡水魚は水槽内で繁殖させて、野生個体が減少した時の保険として飼育しています。隣接する国営海の中道海浜公園に田んぼやビオトープを作り、希少淡水生物の生息域外保全に取り組んでいます。また、水族館での展示を通して生き物たちが置かれている状況を多くの方に知っていただく啓発活動も行っています。

(株)海の中道海洋生態科学館 (ウミガメ保護活動)

㈱海の中道海洋生態科学館(マリンワールド海の中道)では、病気やけがで海岸に漂着したウミガメを保護しています。
保護したウミガメは治療をして、回復したら体力をつけさせて水温が暖かい時期に海へと返しています。ウミガメは全世界的に生息数を減らしていますが、その要因として海洋ゴミなど人の暮らしが関わっていることもあり、そのことを水族館の展示を通して多くの方に知っていただく啓発活動も行っています。

清掃活動

(株)海の中道海洋生態科学館 (海岸清掃の日)

(株)海の中道海洋生態科学館では、毎月20日を「海岸清掃の日」と決めています。マリンワールドの裏には砂浜海岸(国土交通省管轄)があり、常に漂流物が流れてきますのでマリンワールドのボランティア隊が始業前に清掃活動を実施しています。