【第32回】
 
1958(昭和33)年〜現在

 環境経営の推進

 今回は西鉄の環境マネジメントに関する取り組みについてご紹介します。
  21世紀の企業は事業活動にともなう環境負荷を認識し、「地球温暖化の抑制」や「循環型社会の実現」に向けての活動が求められています。
  西鉄も企業理念を実践しCSR経営を実現する一環として、2004(平成16)年からの第10次中期経営計画で「環境経営の推進」を重点項目に掲げました。翌年には「にしてつグループ環境方針」を制定、「西鉄グループ環境マネジメント委員会」を中核とする推進体制を構築し、環境負荷軽減に取り組んでいます。
  「地球温暖化の抑制」に関しては、バス部門は1958(昭和33)年以来他社に先駆けてアイドリングストップを開始、滑らかな運転にも心がけて、燃料節約に努めてきた歴史を有します。07年には西鉄グループ約3200台のバスにデジタルタコグラフを装着、各乗務員の運転動作に対応した教育により、エコドライブ意識の向上を図っています。
  鉄道部門では1994(平成6)年から、従来型車両より電力消費を大幅に節約できるVVVF車両の導入を開始しました。き電線などの設備改良もあり、07年度は90年度に比べ9.7%の電力使用量削減を実現しました。
  「循環型社会の実現」に関しては、05年から天神地区の商業施設で発生する生ゴミをリサイクルして有機肥料を製造、米や野菜の栽培に使用することで循環の輪を確立しました。
  廃車バス車両の処理では海外への売却や、解体の場合も廃油や金属くずなどのリサイクルに努めています。加えて本年変更した運輸部門の制服についても、ペットボトル再生繊維を利用した生地を採用しています。
  次回はこのコーナーの最終回として、「西鉄100年の歩み」を100周年記念事業とともにご紹介します。

従来の抵抗制御と発電ブレーキに代わるVVVF(可変電圧・可変周波数)制御と回生ブレーキを採用した3000形車両。力行・制動の両場面で電力節約が可能になるとともに、滑らかな加減速で乗り心地も向上している。 従来のタコグラフやエンジンカットカウンターに替えて、「デジタルタコグラフ」の導入を完了。各営業所では乗務員の帰着ごとに、西鉄独自の解析ソフトにより安全性と経済性の面で評価を行い、きめ細かな指導教育を実施している。
本年3月に変更された運輸部門の制服の素材には、ペットボトル再生繊維を45%利用した生地を採用。また不要となった旧制服も各現場から回収し、反毛フェルトとして再生させた。 西鉄の商業施設から発生する生ゴミを原料に、西鉄ビルマネージメントが中心となって取り組み、有機肥料「天神様の地恵」を製造。この肥料で栽培された米や野菜が回帰して消費されることで、循環の輪が完成する。