写真上/ 複雑なリアス式海岸と、沿岸の森林環境が育くむ植物性プランクトン、そして夏と冬との海水の温度差が大きいことなど、九十九島の海には美味しい牡蠣が育つ条件がそろっている。
写真右/ 西海パールシーリゾートで、毎年2月に開催される「かき食うカキ祭り」には、九州各県から客が訪れる。
西海パールシーリゾート
TEL:0956-28-4187 住所:佐世保市鹿子前西海パールシーリゾート内グランドデッキ
文/鹿田吏子
Text:Satoko Shikada
撮影/中西ゆき乃
Photo:Yukino Nakanishi
絵/浜竹睦子
Illustration:Mutsuko Hamatake
 
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マルモ水産の海上牡蠣小屋では牡蠣は1kg850円。カキ2kgとヒオウギ貝5枚、イカの一夜干しがセットになったお得な九十九島セットA2700円も。飲み物、おにぎりは持ち込み可能。
[マルモ水産]
住所:佐世保市船越町944
TEL:0956-28-0602
営業時間:8:00頃〜19:00頃
※予約したほうがよい
P:15台
 11月から2月末頃まで、佐世保は牡蠣のベストシーズンとなる。牡蠣と言えば、一般的に宮城産や広島産などが知られているが、ここ数年、透明度が高く美しい九十九島で育った牡蠣の人気がグルメの間で高まっている。姿かたちは小ぶりだが、プリッとひきしまった身の歯ごたえと、そこに蓄えられた旨みの濃厚さ、そしてふんわりと漂う磯の香りに、一度食べた人は虜になってしまう。焼いて食べるも、フライなどにしても、そのフレッシュな風味が変わらないのも高い評価を得ている所以。
  さて、そんな旬の味を楽しむなら、佐世保の中心街から車で約15分の船越地区へ。養殖いかだの脇に浮かぶ海上の小屋で、採れたてをその場で炭火焼きにして食べられるのは、まさに生産地ならではの特権だろう。また、毎年2月上旬には、西海パールシーリゾートで「カキ祭り」が開催され、ここでも焼きたての牡蠣や牡蠣鍋などが登場。1600人収容という広いデッキの上で牡蠣を食べるイベントには、県外からも多くの観光客が訪れる。さらにこの時期、街のレストランにも九十九島牡蠣を使った鍋やシチュー、寿司などの牡蠣メニューが満を持してお目見え。牡蠣いっぱいの冬の佐世保へ今こそ、足を運んでみよう。

 港町佐世保の散策は、早朝から始めよう。駅港口から徒歩10分、海岸通りの市営駐車場で開催される朝市は、毎朝午前3時から9時まで(10時からは駐車場が営業開始)。庶民の台所としてはもちろん、作りたての蒲鉾などをかじりながら、のんびり市場を散策したり、近海で採れた新鮮な魚を宅急便で自宅へ送ったりと、港の朝が楽しめる。
  さて、ブラブラしながら港の方に目をやると、そこには漁船に定期船、観光船、そして軍艦と、様々な船が浮かぶ風景。そう、佐世保港は漁港としてだけでなく、人々の海の駅として、また海上自衛隊やアメリカ軍の基地としての顔も持ち合わせているのだ。考えてみると佐世保は、この風景のように、異なる文化を受け入れミックスし、さまざまな佐世保オリジナルを生み出してきた街でもある。今や名物となった佐世保バーガーにしても、メニューひとつひとつに店それぞれの方法で努力と愛情が注がれ、それを市民がしっかり受け止めている。全国展開の店も、地元の店にはかなわない…という佐世保伝説もたびたび聞く話だ。軍港の名残として復活した「入港ぜんざい」や「海軍さんのビーフシチュー」も市民ぐるみで盛り上げようとしている。街をめぐると、防空壕をそのまま利用して営業している商店など、古いものも大切に残し、佐世保のオリジナリティとして街のカラーとなっている。福岡から高速バスで約2時間。一度行くと、そのどこにも似ていない、佐世保ならではの独特の空気感に魅了されることだろう。
  季節は12月。夕方は幾重にも色を変える九十九島の夕景。そして夜はイルミネーション輝く港町。その絶景を楽しむのもお忘れなく。

 
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オススメのお店
【下町の洋食 時代屋】【白十字パーラー】
【酒菜 登龍庵】【貝族料理&雑炊の店 曽根崎】

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【2005年11月現在】
[福岡→佐世保]させぼ号 ※時間指定制
(共同運行/西肥自動車)
●運賃 福岡(博多駅・天神)→佐世保駅前
大人片道2,200円(往復4,000円)
●所要時間 1時間44分(天神〜佐世保駅前間最速)
●運行本数 1日42往復
●ご予約 九州高速バス予約センター0120-489-939
<ケータイ・PHS> 092-734-2727 
<インターネット予約> http://www.rakubus.jp/
●お問い合わせ 西鉄テレホンセンター
福岡 092-733-3333
http://www.nishitetsu.co.jp/bus/highway/