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| 今から500年前の室町時代に始まった裸祭り、西大寺会陽。今年の開催は2月19日(土)。宝木をめぐって渦が巻くような争奪戦(深夜12時〜)の光景は圧巻。裸祭りの翌日から毎週末には境内に屋台や露店が並び、多くの観光客で賑わう。西大寺へは岡山駅前・天満屋バスセンターよりバスで30分、西大寺バスセンター下車徒歩10分。祭の当日は会場付近への臨時バスも運行する。 [西大寺] 岡山市西大寺上2-7-31TEL: 086-944-5000(代) |
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| 文/重村直美 Text:Naomi Shigemura 撮影/三笘正勝 Photo:Masakatsu 絵/浜竹睦子 Illustration:Mutsuko Hamatake |
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西から東へ。昇る朝陽へと向かって走り、高速バスは岡山へと到着する。冬の澄んだ空気の中、仰ぐ空は今日もひと際、青い。『晴れの国』と呼ばれる岡山は年間を通して日照時間が長い土地だ。北は中国山地、南は瀬戸内海を越えた四国山地に護られ、夏から秋にかけての台風、冬場の厳しい季節風などの影響も極めて少ない。だからだろうか、恵まれた気候に育まれた吉備の文化には、ゆったりとした度量の広さを感じるものが多い。たとえば、江戸時代に岡山藩主・池田綱政公が造らせた岡山後楽園や、多彩な窯内変化を経て完成する備前焼。都心を悠々と流れる旭川の美しさにすら、時を忘れる。 しかし、地元で5世紀に渡り続いてきた裸祭り、西大寺の会陽だけは違う。毎年2月第3土曜日の深夜12時、本堂から投下される宝木を褌姿の男衆が激しくぶつかりながら奪い合う姿は、熱気に満ちあふれて勇ましい。横では太鼓を打ち鳴らし、男性陣の士気を高める女性たち。祭り好きな九州人なら思わず駆け出したくなるだろう。こころを鎮める後楽園が日本三大名園なら、人を熱く駆り立てる裸祭りは日本三大奇祭のひとつ。両極端の岡山の『顔』、どちらも実に天晴だ。 岡山が世界に誇る文化財『岡山後楽園』。2月上旬には芝焼きが行われ、春夏とはまた違った表情に。入場料は15歳以上350円。 [岡山後楽園] 岡山市後楽園1-5 TEL:086-272-1148 営業時間:10/1〜3/31は8:00〜17:00 |
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| 伝統ある祭りの興奮を胸に市街地を歩けば、今の岡山が見えてくる。 まずはJR岡山駅の周辺。観光客のほとんどはメインストリート・桃太郎通りへと続く東口方面に流れるが、下町の風情が残る西口界隈にも捨て難い魅力がある。夏のおかやま国体へ向けた開発も進むにつれ、西方面への注目は今後もますます高まるだろう。 JR岡山駅から路面電車で3駅ほど走ると、散策にもってこいの商店街エリアに到着。大きなアーケードと並行して細い路地がいくつも伸び、新旧の個性的な飲食店や洋服屋、雑貨屋が連なる。どの筋でも、規模は大きくはないけれど、自分の『顔』を持った店舗を数多く発見。歩く速度もぐんとスローペースになる。また、県立美術館やオリエント美術館の周辺はギャラリーや画材店が集まるカルチャー色の濃いエリア。小さくて雰囲気のいい隠れ家的なカフェやバーも点在。店主や常連客らと話をしながら、街のリアルな情報を集めるのも楽しい。 そして全国的にも「レベルが高い」と一目置かれているのが、岡山のラーメン文化だ。特にどういうものが岡山ラーメンという定義はないのだが、それだけにダシにも味にもオリジナリティを追求する、こだわりを持った店ばかり。互いに競い合いながら切磋琢磨するからこそ、地元での信望も厚い。ファンのシビアな品評がまた各店の気力を奮い立たせているのだ。 満腹のおなかを抱えながらふと思う。「またじっくり訪れたいな」と。ラーメンに限った話ではない。静かに動き続ける街を、思い出だけに止めておくのはもったいない。『晴れの国』はまた澄んだ青空で迎えてくれるはずだ。 |
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