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| 「甲子園」のキーワードで連想するのは、
阪神タイガースに高校野球。 とくに、全国の高校球児が集まってくる 8月の熱気はひとしおだ。 そんなイメージとは裏腹に、六甲山と神戸港に挟まれた 閑静な住宅地でもあることは 意外に知られていない。 都会とも下町とも違う、 独特の空気が流れる 甲子園を歩いてみよう。 |
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| 文/中岡愛子 Text:Aiko Nakaoka 撮影/内藤貞保 Photo:Sadaho Naito 絵/浜竹睦子 Illustration:Mutsuko Hamatake |
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甲子園球場が完成したのは、大正13年(1924年)8月1日のこと。奇しくもこの年は、60年ぶりの甲子の年。甲子とは、干支の第一番目。すなわち十干と十二支のトップバッター、「甲」と「子」が出会う縁起のいい年である。これにちなんで、この野球場を甲子園球場(当時は大運動場)、さらに付近一帯の地名も甲子園と名付けられたのである。 かつて、甲子園には「東の帝国ホテル、西の甲子園ホテル」と称されたリゾートホテルがあったほど、美しい白砂青松の地として知られていた。グラウンドの土も、当初は甲子園浜の白砂と淡路島から取り寄せた黒土をブレンドしたもの。ふと、あこがれの地の土を小さな袋に詰めて帰路につくたくさんの高校球児のことを考える。今年の夏も、きっと熱いドラマが繰り広げられることだろう。 (写真上)収容人員53,000人、総面積39,600平方メートル。アルプススタンドは昭和4年に増設された。 (写真右)全国でも珍しい、球場に隣接した神社。境内の絵馬には「甲子園に出られますように」という高校球児のメッセージが。ボールやベース型の野球守600円。 |
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野球のイメージだけで甲子園を歩くと、あまりのギャップに驚くかもしれない。阪神高速の高架近くにある球場を出て、阪神甲子園駅の高架を山側に渡ると、一変して閑静な住宅地が広がっていることに気付く。緑いっぱいの並木道、甲子園筋。このまま北へ30分も歩けばJR甲子園口へ到着するのだが、すれ違うのは犬の散歩をするマダム、いかりスーパーの紙袋をさげてベビーカーを押す若いお母さん。阪神間の匂いが漂ってくる。 |
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