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今年で指定70周年を迎えたわが国第一号の国立公園・雲仙。
もうもうと湯煙噴き上がる地獄一帯は、
個性豊かな天然温泉のぬくもりに
身もこころも解きほぐされる“極楽”である。
湯浴みを楽しみ、山間を歩き、
これからやbてくる新しい春の息吹を感じよう。 |
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文/重村直美 Text:Naomi Shigemura
撮影/三笘正勝 Photo:Masakatsu Mitoma
絵/浜竹睦子 Illustration:Mutsuko Hamatake |
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桜咲く、水の城下町。4月に入り水の都・島原は、うららかな花の季節を迎えている。白く優美な島原城の周辺ではお濠端を中心にソメイヨシノ約250本が、4月初旬にかけていっせいに開花。同時に菜の花も咲き誇り、町全体が朗らかな気分に包まれる。
春の島原は、美味いものもまた格別で、この時季、島原湾ではトラフグ漁が最盛期。この地方ではフグ料理を『ガンバ料理』と呼ぶ。理由は、猛毒にもかかわらず「棺(ガン)ば(を)そばに用意してでも食べたい」というわけだ。島原のフグはそれほどまでに価値ある美味さなのである。
そんな春満開の島原からバスに乗って雲仙へ。島原と比べるとまだまだ肌寒い雲仙では、豊かな天然温泉の恩恵がありがたく肌身に染み渡る。雲仙地獄周辺の古湯・新湯・小地獄の各エリアに設けられた3つの共同浴場は庶民の社交場。昔から変わらない光景に心も温まる。また、高級ホテルや旅館が構える自慢の風呂めぐりも愉しみたい。中でも昨年11月にオープンした東園の展望温泉『湯処莉園』は、最近若い女性を中心に人気を集める大浴場のひとつ。湯殿から望む森に囲まれたオシドリの池は、地獄を「動」とするなら「静」の表情。湯の郷の懐深さを改めて思い知る。
安土桃山様式の白壁が美しい五層の天守閣がそびえる島原城。
ここで見る桜も格別。 [島原城](写真右) |
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雲仙普賢岳を中心とする126平方キロメートル一帯が、わが国で最初に国立公園の指定を受けたのは昭和9年。今年の3月に指定70周年、めでたく古希を迎えた。
国立公園の指定を受ける以前まで、雲仙の名称には紀元前の古文書にも残る「温泉」という表記が根強く使われていた。雲仙の歴史は、温泉の歴史。ひふ疾患やリウマチなどに効能がある硫化水素硫黄泉が沸き立つこの地は絶好の湯治場であると同時に、標高が高いために夏でも涼やか。明治の頃から避暑地や保養地として利用する外国人客で賑わった。日帰りから長期滞在まで来訪者を手厚くもてなすホスピタリティ精神が町全体のこころとして受け継がれているのも、リゾート地としての長い歴史が礎となっているからだ。
国立公園指定70周年を記念して『雲仙スパハウス・ビードロ美術館』では4月1日から記念企画展「ノスタルジックUNZEN」をスタート。往年の写真や愛用品、文書などを通して、国内外のハイカラさんがリゾート地・雲仙の日々をいかに楽しみ、愛してきたか、想いを重ねてみたい。そして、人々が魅せられてきた周囲の山々の中へと、少しでもいいから歩み進んでほしい。地獄めぐりはもちろん、鴛鴦ノ池周辺や避暑で訪れた外国人たちも親しんだ絹笠山への散策コース、あるいは循環バスで仁田峠まで登って山歩きを楽しむのもいい。
花の見頃はまだ先だけれど、草木の初々しい芽吹きはまぎれもなく春の息吹。風も陽光も少しずつ温もりを帯びている。麓から山頂をめざして、まるで冬のまどろみから目ざめるように。春はどの季節よりも緩やかに、ちょうど今、雲仙をめざして登ってきているのだ。
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| 【2004年4月現在】 |
| [福岡→島原]島原号(共同運行
島原鉄道) |
| ●運賃 |
福岡(博多駅・天神)→島原(島原駅)
片道2,900円 (往復4,600円) 4枚綴り9,200円
※座席指定制
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| ●所要時間 |
2時間49分(天神〜島原駅間最速) |
| ●運行本数 |
1日3往復 |
※乗り換え/島原駅→雲仙 片道810円(島原鉄道バス/雲仙行き/約50分)
※福岡〜雲仙線は平成16年3月31日をもちまして廃止となっております。 |
| ●ご予約 |
西鉄高速バス予約センター(8:00〜19:00)
TEL:092-734-2727 |
| ●お問い合わせ |
西鉄テレホンセンター福岡
TEL:092-733-3333
http://www.nishitetsu.co.jp/bus/highway/ |
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