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| 今年は大活躍だった阪神タイガース。そのリーグ優勝に沸いた大阪。 劇場や映画館、巨大看板の名物料理店が並ぶ道頓堀。 その裏通りにある法善寺横丁が2度の事故から復興しつつある。 打ち水に光る袖すり合うほどの石畳の路地は、 北の梅田と並ぶ、大阪一の繁華街難波が凝縮されている。 |
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| 文/曽束政昭 Text:Masaaki Sotsuka 撮影/前田幸夫 Photo:Yukio Maeda 絵/浜竹睦子 Illustration:Mutsuko Hamatake |
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| 江戸時代から明治、大正と芝居小屋や茶店が並び、賑わっていた道頓堀界隈。派手好きと言われる浪速気質を生んだ歴史はここから始まったと言える。その大通りすぐ南側に法善寺があり、もとは「極楽小路」と呼ばれていた法善寺横丁には、その境内の路地に集まった一杯飲み屋や、小料理屋、汁粉屋、小問物屋が並び、芝居見物客がその行き帰りに訪れた。今も噺家さんやお笑い芸人さんたちが馴染みの店を持ち、時折店で出会うこともある。 そんな情緒ある街並みが、2度にわたる火災事故に遭ってしまった。旧中座の事故で被災した一角が、ようやく再開。無事だった店も被災した店も、そしてこの年末から年明けにかけて再開を予定する店も「法善寺横丁は店がそろってこそ」という意気で完全復興を目指している。浪速割烹きかわの2代目は「事故以来、遠慮されて足が遠のくお客様も多いようですが、横丁に来ていただくことが、何より元の街並みどおりの風景になるんやと思います」と語る。 人あってこその街。石畳を歩き、店の暖簾をくぐることが、旧き良き大阪の心を守るこの街の復興に繋がるのである。 |
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ほとぼりの冷めた大阪の街で、冬を迎えると一気に賑わいを増す市場がある。普段から買い物客や仕入れ客たちで賑わう黒門市場だ。千日前の大通りと堺筋を渡り、アーケードが続く市場に入ると、鮮魚など食材店の中にフグを売る店が何軒もあった。その店先には手頃なサイズのトラフグが並べられ、品定めをする。 難波には、一つ大きなニュースがあった。かつて南海ホークスのホームグラウンドであった大阪球場跡地が再開発され、10月7日「なんばパークス」として生まれ変わった。地上150メートルの超高層ビルと、商業複合施設で、4万株の花と緑があふれる庭園が棚田のような屋上に広がる。ショッピングもグルメも充実していて、天気が良ければ庭園で日なたぼっこしながら丸1日過ごせる新しい街である。 「パークスのような新しい街は、正直脅威ですな。それでもうちは正直においしいうどんを作り続けていかなあきません。時代に合わせた味も考えんとあかんのでしょうな」とも前出の今井さんは言っていた。 旧いものを守り続けるだけでも、新しいものを作り続けていくだけでもない。新しいものを取り入れながら、難波の街は日々変わっていくのである。 |
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